2020/03/14 14:39

 

私は今回初めて知った事があります。

最上級シルク=生糸と思われている方がほとんどだと思いますが

実は同じ蚕からできていてもシルクと生糸は別物の糸なのです。

続きは途中で書いてあります!!是非読み続けてください。

今回はそんな生糸を使用して作りました。

この素晴らしい糸を見つけるまでHumming birdも長い年月がかかりました。

ですが、やっと見つけました「Humming birdはこれを求めてたんだ」

今回の子は、そんな風に思わせてくれる逸品です。

くだりが長いですね...書きながらもついつい熱が入ってしまいます笑

早速説明していきます!!

シルクの糸は大まかに分けると2つです。

切れたシルクを繋ぎ合せて一本の糸にした絹紬糸

蚕が最後の力を振り絞って出したシルクを糸にした絹紡糸

基本的靴下や手袋で使用される糸は絹紬糸か絹紡糸までがほとんどです。

「なら生糸ってなに??」となりますよね。

生糸になるためには必ず2つの条件が存在します

1つ目は蚕が一番元気な時にだす最も綺麗で最も艶のある中心のみ使用した糸。

そして2つ目が最も重要な部分です。

本来蚕から出てきたそのままの糸には必ず

人間の肌をツヤツヤにしてくれる高タンパク質の膜(セリシン)で覆われています。

その膜(セリシン)の中にフィブロイン(アミノ酸やタンパク質からなる物質)

という繭の主成分があります。ここまでくればわかると思いますが

この膜(セリシン)がある糸は生糸、ない糸はシルクに分けられているのです。

この2つの条件が合って初めて生糸になるのです。

もちろん従来のシルク糸も肌が綺麗になり本当に素晴らしい糸です。

ですがこの膜(セリシン)があるかないかで肌が綺麗になるかならないかが

段違いに変わっていきます。

ガサガサだったカカトほとんどの場合二週間あればツルツルに変貌します。

水場作業や家事での手荒れやあかぎれ、更にはササクレまでもが

手袋をつけていただければみるみるうちに傷が埋まりツルツルになっていきます。

嘘だと思いますか?本当です。使えば分かるのただ一言です。

そして、生糸は生産量もごくわずかという事ももちろんですがほとんどの場合

着物などの高級衣服に使われ続けています。

ですがもう1つ大きい理由が、靴下などの機械に入る糸に生成する際に必ずセリシンが

なくなってしまい誰も靴下用の糸にする事ができなかったからです。

Humming birdはずっとこの糸を何年も探し続けていました。

どこの糸屋さんに聞いてもないと言われ、やっとの思いで見つけたと思うと

一度落としたセリシンを二次加工でもう一度周りに付着させた糸しかなく

Humming birdが求めている本物の生糸には程遠い糸しか見つかりませんでした。

ですが今回、素晴らしいシルク・生糸専門の糸職人さんと出会い、

熟練の技術と思いが通じ、やっとこの子が完成することができました。

Humming birdの1つの夢が叶いました。

そんなHumming birdの夢が詰まったアイテム

是非履いてみてください。今までで一番かもしれません。

 

【生産地】

Made in 和歌山

 

【混率】

生糸 100%

 

【編み方】

平編み

 

【サイズ】

2227(㎝)

 

【お手入れ方法】

洗濯 可

乾燥機 不可

 

【注意事項】

セリシンという物質は洗濯機にかけてしまうとても落ちやすいです。

中性洗剤もしくは水洗いで、手洗いが一番おすすめです。

生糸はもともと菌が繁殖しにくい素材ですので生糸を長く楽しみたい場合は

数回使用後の洗濯で問題ありません。

漂白剤や柔軟剤の使用は避けてください。

 

「使う人を想うものづくり」

 

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