2020/02/10 13:53
こちらは、Hummingbirdの2020年最新作の1つ「モーレ ウールパイル靴下」という商品になります。
商品名の頭に入っている「モーレ」は機械についている部品の名前になります。モーレによって「パイル部分のみ別の繊維で編み込む」ことが可能になりまして、実は靴下の制作において、ものすごく高度な技術なんです。日本でも数台しかない機械で作っています。
パイル編みとは何か
パイルというのは、編み方の1つです。パイル地 / パイル生地などと言われることもあります。皆さんにとって馴染みが深いのはタオルです。タオルにはよくこのパイル加工がなされています。
こういうやつです。糸を交えて織り、わっかのような形にして、布地の上に出した編み方になります。
この「わっかのような形」がポイントです。わっかになっているため空気をよく含むため、触った時に「ふわふわ」の感触になります。今治タオルさんような高級なタオルにふれると「ふわっふわ」になるのは、このような加工が施されています。
登山やアウトドアなど、とにかくアクティブに活動されるシーンに求められる靴下を考えた結果、「丈夫であること」「吸水性が高いこと」「暖かさがにげないこと」の3つを満たす靴下を作ろうと考えました。
その条件をみたすために、ベースとなる生地はアンゴラ混のウールアクリルを使用し、パイル地だけ「フォークランド・ウール」を採用しています。
パイルの部分は100%フォークランド・ウールを使用しました。これは足の底(足裏)にあたる部分の拡大画像です。
フォークランドウールとは、フォークランド諸島の羊の繊維になります。
自然な光沢に、ハリ・コシが豊富です。更に弾力性にも優れ、しなやかながら分厚く軽い独特の風合いをもたらします。
ベースはアクリルウール、外側にシェットランドウール3層構造になっているクッション性が極めて高い靴下です。登山やアウトドアに限らず、ウォーキング用途などにもおすすめできる、足が疲れにくい構造の靴下です。
ウールはもともと縮れている糸で、ウールと繊維の間に空気層が多く含まれています。そのため、外気からの熱伝導率が低いです。モーレの靴下は3層構造によって、3倍の空気層ができるため、足から出る熱をキープしやすく、暖かくなります。
ウールは繊維の中でも吸水率がずば抜けてよく、吸水率の高いコットンの2倍の吸水率があり、化学繊維と比べるとおよそ40倍ほどの差があります。
汗をかいてもじめじめした嫌な肌あたりにはなりません。さらさらな状態を保ちます。蒸れずに暖かい登山などにも本当に最適な靴下になります。
弱点としては、ファッション性がないといいますか、あまり可愛い靴下ではございません(笑) 機能性第一の靴下です。